最近、テレビで見たのだけど、お笑い芸人のみやぞんが、楽譜なして、一度聞いた曲をピアノを弾くという芸ができるらしい。なにやら、20歳からピアノをはじめ、その腕をあげたのだとか。楽譜が読めないという時点で、音符と鍵盤が一致しないので、この時点で、絶対音感ではないと確信したが、相対音感による音程の距離感は見事なものだった。
一般的に、一度聞いただけで、ピアノを弾くということは、おそらく絶対音感がなければ、不可能だと思い諦めている人も多いだろう。しかし、実は、ある特定のキーだけに集中して音階の指使い、コード進行などを習得し、一通り、覚えてしまえば、なんなくでも、相対音感だけで弾けてしまうという事実はあまり知られていない。というのも、この国の早期音楽教育では、やたら絶対音感主義のようなものがあって、その後の相対音感に対するノウハウがあまりないように思える。例えば、みやぞんの場合は、keyがCで全ての曲をひいていた。むしろCキーの白鍵だけしか無理みたいなことを言っていた。おそらく我流だからこそ、ピアノのレッスンでは習わないような気づきを得て、それを鍛え上げたのだと思う。既に、ピアノを長い間やっている人なら、みやぞんと同じくらいのことはできると思う。というのも、普段、楽譜をみて弾く練習しかしていないから、そういうキー変換して、弾くということに慣れていないだけで、おそらく簡単にできる。なぜなら、私もできるからである。私の場合は、楽譜は読めるが、絶対音感はない。一方で、例えば、相対音感のオクターブの距離や、2~3度前後なら判定できる。これらは主に右手で生きてくる。一方で左手は、キー変換すれば、気づくとは思うが、コード進行には癖があり、どの曲もパターンが同じ。唯一無理なのが、急に部分的な転調が入る部分や、大きくキーをずらされると、固定のキー以外のキーに飛ばなければならなくなる。課題はこのあたりくらいであろう。私の場合は、基準としてよく弾くキーはC#としている。理由は、流れるように弾きやすいからだ(笑)。ただ、どのキーでも、音階上右も左も自由に弾けるにトレーニングすれば、さらに可能性は広がると思った。相対音感の養成講座がないのが不思議。