タイトルどおり、縁があって、餌用のヨーロッパイエコオロギを手に入れたので昨年より繁殖することにしました。今から、約1年半ほど前です。今も、累代飼育をしていますが、特に、夏に限っては、爆発的に増えます。これは予想外でしたが、去年、飼育場所に困るので急遽オークションに出しました。販売なんてする気は微塵もありませんでしたので、システムの使い方がかなり分からないままの出品となりました。処分価格なので、かなりお値打ちに安くしましたが、そのせいで、妥当な金額で販売している他の出品者の方が、売れないのでいたかもしれないので、今年は、売るとしたら妥当な価格で売りたいと思います。

そこで、ヨーロッパイエコオロギ繁殖を本業にしている人たちはいるのだろうか? とビジネスについても考えるようになりました。いろいろ調べましたが、これ1本で、やりくりしているような方は、どうも見当たりませんでした。安いお店はありますが、時々チェックしていましたが、品切れで満足に供給できてない過不足状態でした。おそらく、繁殖ができていないのか、趣味程度の商売なのか、ホームページの概観からも流行っているとはいいがいく、儲かってないことは想像できました。

販売するなら、規模が無い限り、単価を上げないと長続きはしない。一時だけ、増やして、さばくような一過性の副業になってしまう。また、そんな人がおそらく、価格を下げて販売するので、本業でやっているひとも、便乗して価格を下げて、共倒れしているのだろうと思います。なので本業(いないと思うけど)でやっている人は儲からない。また、そういう値下げに便乗するのではなく、餌に付加価値をつけて、よい餌で育てましたのようなアピールポイントを強調して、単価を上げても良いと思った。

今回、一年間通じて、思ったことは、ヨーロッパイエコオロギの繁殖が爆発的なのは、7月~10月末あたりまでです。それ以外は、ほとんど常温飼育の場合、増えません。去年の経験ですと、ひと部屋一角を飼育スペースとしていますが、灯油のストーブと、ハロゲンヒーターで、対応しましたが、どちらにしても、燃料代、電気代がかかり、これをヨーロッパイエコオロギの販売価格に、付加すると、かなり割高になる試算になったので、即効、温度管理をやめました。すると、大体1月~2月は温度が、外に接する室内であっても、2度~5度くらいになり、コオロギの動きは悪く、卵は、一向に孵化しませんでした。12月まつに生まれた卵も、本来夏(30度ほど)であれば、7日~10日で羽化するのですが、翌年の3月になっても羽化しませんでした。おそらく8割は死んでいそうでしたので、まるごと捨てました。唯一孵化したのは、それより少し前の11月末に産卵された卵で、12月中旬に孵化しました。それでも、やはり、数はすくなく、おそらく、ふ化不完全になっているのがほとんどだと思われます。また、冬になると、水滴が、飼育ケース壁面についてくるので、これに巻き込まれて死んでいる、幼虫もたくさんいました。正直、これは、管理が大変だと痛感しました。

やはり、温度管理が重要で、どこかのボイラー室の余熱でも利用して、副次的な温度を再利用できない限り、ビジネス飼育は無理だと感じました。個人で、年間通じて、商売にできるくらいに繁殖させるには、限界があると感じました。これから、ヨーロッパイエコオロギで商売を考えているかたは参考にしてください。おそらくいないと思いますが、重要なのは、「年間通じて30くらいの温度をキープすることです」これに関しては、あくまで、何かの余熱で供給できることが条件です。でないと、まるまる燃料と電気を使っていたのでは商売になりません。